タンザニアの刑務所に新しく柔道場を作った青年海外協力隊員の話。

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どうも、@Africa編集長の園部です。

みなさんはアフリカで流行っているスポーツはと言われると、なにを想像するでしょうか?

やはり、サッカーが圧倒的で、バスケットボールやマラソンといったスポーツのイメージかと思います。

まだまだメジャーとは言えませんが、日本人がタンザニアに伝えたスポーツとして、野球や柔道があります。

そして、今回は柔道隊員と言われる、2年間タンザニアにきてみっちりと柔道を教えた人に焦点を当ててみたいと思います!

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真ん中の男性が、柔道隊員の平川さん(29)です。

強豪校で鍛錬を重ねていた生粋の柔道家です。(ロン毛ですが。)

 

今回は、2年間の任期終盤、帰国直前に迫ったとある日の、柔道場の竣工式にお邪魔させて頂きました。

 柔道場の竣工式に潜入

開始少し前に行くと、柔道着に着替え、談笑をしている生徒たちがいました。

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若いけど、なんかゴツイ感じがしませんか?

 

 

そうなのです、なんとここは刑務官専門の柔道場なのです!

そう、ここ、刑務所施設の中にあるのです。

(受刑者の方は参加することはできません。)

生徒はみな特殊刑務課に所属している人たちで柔道の練習も任務のひとつ。

いくつかあるスポーツの中から選択式になっており、柔道を選んだ人たちです。

 

正直、普段の生活だったら、町中にいる警察官はなにかといちゃもんをつけて困らせてくる存在なので、この場所にいることが不思議というか、そわそわしてしまいます。

 

 

JICAさんのご支援ということで、所長さんもいらし、調印式を行います。

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スピーチもそこそこに、早速メインである、演武の公演が始まります!

 

まずは、こちらが新しい道場です。

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とても礼儀正しく、

 

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迫力もあって、

 

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礼が様になっている・・・!!!

 

せっかくですので、動画でも拝見ください。(音量注意

一番強い人は、東アフリカ大会の前回優勝者とか。

https://www.youtube.com/watch?v=ptXkXulh0RM

刑務官とはいえ、規律などを教えるというのは本当に大変なことだと予想できます。

そして、どうやったら、柔道場作れちゃうの?ということで、平川さんにお話を聞いてみました。

 インタビュー開始

園部:平川さん、よろしくお願いします。

 

平川さん:なんか緊張しますね。こちらこそ、よろしくお願いします。

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園部:素人の僕からするとみんなすごく強そうでした。町中でみる人も筋肉質の方もよく見ますが、柔道という競技におけるポテンシャルってどうなんでしょうか?

 

平川さん:これは日本も一緒ですが、人によりますね。ただ、タンザニア人に共通して言えるのは細かいところが苦手ということ。日本人は手首の返しや手の甲の向きなど、最大限のパフォーマンスを発揮するためのディティールにこだわりますが、そういうのはこっちの人は苦手ですね。例えば、前転はできないのにバク転はできる、みたいな人けっこういるんです。たぶん、学校での体育教育に課題があるんだと思います。

 

園部:前転できないのにバク転って…。頭を使って身体を使うっていうのはやっぱり教育が重要なんですね。

 

どうやったら柔道場作れるの?

園部:単刀直入に聞きますけど、柔道場作りたいって思ってどうやって実現するんですか?

 

平川さん:最初きたときに驚いたのは、ここにはゴムマットだけあって、屋根も窓も壁もない状態でした。ただそれよりもそのゴムマットがすごく硬くてそれに驚いて。よくこんな固いところで辞めずに柔道続けているな、ってもはや感心しちゃいました。(笑)

 

園部:なるほど。それで、ちゃんと施設を作ろうと思ったんですね。今回はJICAさんが全部負担しているんですか?

 

平川さん:いえ、刑務所施設も施工にかかる人件費などは負担しています。また畳は中古のものを日本で探し、なんとか手に入れました。

 

園部:え!!!タンザニア側も出しているんですか!!それはすごい。。つまり、タダだからもらうよとかじゃなく、それにお金を出す意義を理解してくれているわけですよね。これは理想の支援ですね。

 

平川さん:僕も作ったのに、使われないのは嫌だったので。(笑)

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園部:中古畳はいくらくらいするのでしょうか?

 

平川さん:柔道の畳って家庭のとは違って、1枚5万円くらいするんです。しかも、最低50枚くらいないと、柔道するには足りません。なので、畳張り替えするところがないかとにかく問い合わせをしました。なかなか見つかりませんでしたが、快く協力してくださる方々のおかげもあって、合計150枚以上集まりました。僕の母校も30枚くらい寄付してくれました。自分が汗を流した畳がここタンザニアに届いているなんてちょっと感慨深いものがありました。

 

園部:なんと、いい話。。。

 

どんなことに苦労をした?

園部:柔道場の施工ではどんなことが大変だったでしょうか?

 

平川さん:まずは時間通り進まないことですね。最初にどれくらいでできる?って聞いたら2週間って言われたんですよ。まぁ1か月かかるなって思ったら1か月以上かかりましたね。(笑)

 

園部:あるあるすぎますね。他にはどんなことがありましたか?

 

平川さん:JICAからは資材などのお金を出して頂いたんですね。現地のマネージャーには日本の大事なお金なのだから無駄遣いは絶対するな、と厳しく言いましたね。買えるコンクリートブロックも、機材を借りてきて作れ、と指示していました。

 

園部:与えられたものを節約して使うってなかなかできないことですよね。そういう話を聞くと気持ちのいい使われ方だなって感じます。

 

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施工前の写真 写真提供:Hirakawa

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雨が降ると練習できない。 写真提供:Hirawaka

平川さん:あとはやっぱりマネジメントですね。僕は直接指示するのではなく、一人マネージャーを立てて彼を責任者にしたんです。遅れているとすぐ「業者が・・・」とかいうので、いや責任者は誰だ?と常に彼に責任感を問うようにしていました。

 

園部:実はそっちのほうが面倒だからやっぱり自分でやるわ、ってけっこう思いがちだと思うんですよね。そういう根気強さはビジネスでも重要だなって感じます。

最後に、柔道をタンザニアで教えることってどんな意味があると思いますか?

 

平川さん:柔道で食べていけるわけじゃないしスポーツは色々あるからみんな柔道を続けなくてもいいと思っています。それでも、僕の教え子たちはみんな、『俺は周りよりも強い。』という自信に溢れているんです。そういうところが彼らの仕事の自信になって人の役に立てたり、楽しみとして感じてくれたらうれしいですね。

 

園部:平川さん今日は本当にありがとうございました。また、おめでとうございました。

 

最後に

新人が新しく練習に加わると、礼儀や規律を先輩たちが教えるようにできているらしいです。僕も思わず『会社にほしい…』と思うほど、まさにスポーツマンでした。

柔道家としてタンザニアから優秀な選手が排出されていくことも楽しみですが、スポーツを通して学ぶという文化がより深く根付けばうれしいですね。

 

また、平川さんはまさに規定のプログラムを超えた活躍をしていると思います。今回の柔道場建設は、タンザニア側も出資をするということ、そしてそれを自分の力で実現させた平川さんの存在が不可欠でした。ボランティアはする内容じゃなくて人、お金をただ上げるだけじゃダメだ、という僕の考えをまさに体現していて、超かっこいいです。

 

こうした活動には、今後も焦点をあてていきます!

 

読んで頂きありがとうございました。

 

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